水中ドローン

水中ドローンでビジネスを行う際の参入障壁を考える 現場の声から考える課題とは

水中ドローンでビジネスを行う際の参入障壁を考える 現場の声から考える課題とは

水中ドローンは現在徐々に市場規模を伸ばしてきており、そのビジネスの可能性を探り始めている人が増えてきている分野です。

 

現在空中のドローンは市民権を得てきて、多くの人がドローンとはどういうことが出来て、どのような動画や画像を撮ることが出来るのかということはイメージできる状態にまでなってきています。テレビや映画など映像作品では当たり前のようにドローンによる空撮の画が使用されるようになっており、企画立案段階でも普通に仕事を依頼すれば撮ることが出来る映像としても認識されているのではないでしょうか。

 

このように一般的になってきた空中ドローンの需要を追うように、ここ近年で水中ドローンの存在感も増してきつつあります。

 

・・・とは言うものの、まだまだドローン展示会などでドローンに精通しているような方でも、水中ドローンって何?の状態の人が全体の7~8割くらいになるということで、認知度はまだまだの側面もあります。

 

そこで今回はこれから水中ドローンビジネスをはじめたい!と言った方へ向けて、水中ドローンビジネスを行う時にどのようなことが参入障壁になったり、課題となってくるのかという部分を、実務ベースで考えていきたいと思います。

 

 

水中ドローンでビジネスを行う際の参入障壁を考える

新しく出来る産業というのは、どんな分野でも黎明期があります。黎明期には様々な問題があり、大きな産業に発展するにも何かしらの障壁を越えて育っていくものです。

 

水中ドローンに関しても例に漏れず、いくつかの課題がある中成長していっている業界のひとつであります。

 

今回はあえて現在感じられる課題を挙げさせていただき、これから水中ドローン業界に入っていきたい方への、判断指標のひとつとなればと思います。

 

それではひとつめの項目から進めていきましょう。

 

認知度が少ない

これは仕方がない部分でもあるのですが、水中ドローンの認知度が低いということは顧客に提案する時には障壁となってくる内容のひとつとなってきます。

 

特に顧客側の知識の中に、水中ドローンがどういうことが出来るのか、ということが理解されていない為に、水中ドローンで出来ることを提案した時にうまく理解されず商売に繋がりにくいということが考えられます。水中ドローンでの業務を依頼する際にはある程度の費用が掛かってきます。その際に顧客側がこの作業にどのような費用対効果が見込まれるのか、ということが分からないとなかなか費用の支払いまで繋がりにくいというのは一般的な経営判断になってくることが多いでしょう。

 

このような顧客への水中ドローンが何を出来るかと理解を進め、成約に繋げていくことは今後の市場全体の課題ともなってくることでしょう。

 

そのためにもし商談などで水中ドローンでの作業をプレゼンする際には、

 

●水中ドローンでの作業はどのようなものになるのか

 

●水中ドローンで行うことの顧客側が得られる良いこと(ベネフィット)

 

このようなことを顧客側に伝えることが重要になってきます。より金額面や安全面で具体的な提案を心がけることによってこの問題も乗り越えてくることが出来るはずなので、そこは創意工夫をおこなってまいりましょう。

 

業者も可能性を模索中

これは黎明期ならではの部分でもありますが、数社水中ドローンで業務を行っている企業の担当者から話を聞かせていただいた際に共通していたこととして、水中ドローンは非常に可能性が広がっている業界です、ということです。そしてその裏返しとして、出来ることはあるのだけれどまだ具現化出来ていない部分も多くあります。ということです。

 

需要はあると思うのだけれども、仕事という形に出来ていない分野が多くあるということです。

 

おそらく水中ドローンを専門に行っている業者もまだ少ないという要因もあるのですが、それ以上に企画立案してトライしている部分はあるのだが、様々な要因で仕事まで繋がらなかったケースや、実際の契約まで繋がらなかったケースがあるのです。

 

特にこのあと後述するような水中ドローン固有の問題などが、実際に業務を行う際に、また仕事として契約する際にネックになってくる場合があります。

 

これらのことも水中ドローンビジネスを行う上では考慮すべき問題となってきますので、今回はご紹介していきたいと思います。

 

運用が少しコスト高

まず水中ドローンビジネスを実際に業務として行う際には、当然安全を第一に考慮した運用がなされなければなりません。

 

そのために一般的には下記のような役割の人員が現場では必要と言われています

 

現場で必要な人員

●操縦者

●ケーブル捌き役

●作業監視員(その他補佐)

 

と、このようにおおよそ3人は最低でも現場作業の際には必要と言われております。

 

空のドローン撮影の際は、本当に熟練のパイロットであれば一人で現場を回すことも出来ます。通常は補佐を行う方も含めて2名以上で行うこともありますが、どちらも水中ドローンの現場よりは少人数で業務を行うことが出来ます。

 

このことは当然顧客が支払う水中ドローン作業費用に人件費として含まれてくることでしょう。

 

その点を考慮しつつ、その費用を払ってでも水中ドローンを使うことに意義を感じていただく必要があります。その為にも事前準備として顧客側に水中ドローンを使用して撮影や作業をおこなうことのメリットを理解してもらうような工夫が必要となってくることでしょう。

 

有線ドローンのデメリット

また水中ドローンは現状ほとんどの機体が有線ケーブルに繋がれた状態での運用になります。

 

そのため空のドローンと違い下記のような懸念やトラブルが想定されます。

 

有線で考えられるトラブル

●ドローンが行動できる範囲の把握

 

●ケーブルが絡むなどのトラブル発生時の対処

 

上記は一例ではありますが、現場ではこれに類似するようなトラブルが発生することが考えられます。

 

このようなトラブルに対応するためにも、まずは波の無いプールなどの箇所でトラブルを想定して訓練しておく必要があります。この経験を積んでおくか積んでおかないかは、実際の現場での作業時に精神的なゆとりを持つことが出来るかどうかの差になってきます。常に緊張状態の現場では、事前の準備をしておくことが当日トラブルを最小限にとどめるための近道となってまいります。

 

操縦時の課題

次に実際に水中ドローンを現場で操縦するときの問題についても書いていきたいと思います。

 

操縦時に考えられるパイロットに必要な技術は、主に下記のようなものが挙げられます。

 

操縦時の懸案事項

●目視外での潮の流れなどを加味した安定した操縦技術

 

●現状GPSが使えないため、運行ルートなどの操縦者の空間認知能力が必要

 

基本的に水中ドローンの運用は水の中に数m潜水するだけでほとんどの現場では機体の姿が目視では見えなくなり、FPV画像を使用したドローンカメラ目線での操縦になってきます。そうした時に、今自分はどこに居て、どの方向に進んでいるのかということは常にイメージしておくことが求められます。

 

またケーブルが海中でどこかに絡んだり、ケーブル自身が絡まったりしたりした場合にはそれを自ら解く必要が出てきます。その際には基本的には自分が航行してきた経路を戻るようになりますので、その為にはFPV画面のみでの操縦が必要になってきます。その際には現在の自分の位置の把握などの空間認知能力がも必要となってまいります。

 

ただ恐れる必要は無く、これらも訓練で鍛えられるものとなりますので、水中ドローンでの業務を受注出来た際には、実運用前の準備も怠らないよう進めていくのが現場での作業を問題無く進めることが出来るコツとなってきます。

 

 

まとめ

今回はあえて水中ドローンビジネスを行う際のデメリットを書かせていただきました。

 

ただ、この内容は水中ドローンを行うことに及び腰になっていただくための材料ではなく、今後水中ドローンに携わっていただく際の検討材料となっていただければこれ幸いです。

 

この内容の反面として、水中ドローンビジネスの可能性についても書かせていただいていますので、今回の内容を踏まえた上でこちらの記事で水中ドローンの可能性を感じていただき、より水中ドローンに興味を深めていただければと思います。

 

これからの水中ドローンビジネスの可能性について考える 先行者利益が得られるのは今です
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それでは本日もご覧いただきありがとうございました!

 

 

 

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