さて、2010年代から徐々に市場での存在感を増してきたドローン関連銘柄
株式市場では各銘柄ごとにそのカテゴリが急に盛り上がることがあります。
そのような動意づく材料はそのカテゴリごとに特徴があるのですが、今回はドローン関連銘柄が大きく動意づく時はどのようなニュースなどに反応していくのでしょうか。
今回はドローン特有の事情も踏まえながら、ドローン関連銘柄の動意づく要因に関してご紹介していきたいと思います。
ドローンを使用したビジネスの他にも、経済の流れを読みながら株式でもビジネスチャンスを掴むことが出来るよう、新しい学びを増やしていきましょう。
ドローン関連銘柄が動意づくニュースとは
ドローン関連銘柄は2010年代中盤頃から徐々に注目されるようになってきたカテゴリになります。
ドローン関連銘柄というとACSLなど分かりやすくドローン関連の開発を打ち出している企業から、ハードを作っているSONYや実証実験などを行っている楽天・日本郵政。そしてドーンやオプティムなど部分的に製作に携わっているような企業まで、広義に見ていくと結構広い企業が範囲となってきています。
では、そういう銘柄はどういうニュースや出来事が起こったときに株価が動きやすいのでしょうか。
今回は大きく4項目ほどを挙げて、実例も併せて紹介させていただきながらドローン関連銘柄の動意づきやすい要因についてご紹介していきたいと思います。
企業IR
まずは株式市場の基本として、各企業が提出するIRへの反応というのが一番に挙げられます。
株価の上昇に繋がりやすいのは、下記のようなIRを出した時には上昇しやすいと言われています
株価上昇になりやすい企業IR
●好決算の発表
●業績の上方修正
●自社株買いの発表
●他社との業務提携
●新サービスの発表
これらのIRが出た時にはその企業に注目してみれば良い機会を得られるかもしれません。(その時の株価や外部環境にもよるので必ず上がる、というものではないのでご注意を)
他社との業務提携や新サービスの発表などは、そのニュースによって大きな利益の貢献に繋がったり業界の常識を変えるような技術と判断されれば、息の長い相場になっていく可能性があります。
業績の上昇に関しては、継続的な上昇やこれまでの赤字決算から黒字決算の見込み、などと言ったトピックスが上がってくればその銘柄に投資する価値が出てくるでしょう。
またこれらのニュースを事前に読み切ることで事前に仕込むことが出来れば、より大きな利益に繋げることが出来るでしょう(関係者の場合はインサイダー取引に繋がりますので控えましょう)
大手企業や官公庁の参入
まだ市場規模が他のカテゴリに比べては小さいドローン業界。しかしそのドローンに関連するニュースに大手企業や官公庁などが絡んでくると、ひとたび大きなムーブメントになることがあります。
例えば下記の記事のように楽天やドコモなど大きい企業と行った実証実験のニュースなどは効果が大きいものになる傾向があります。
楽天、ドローン配送システムの実証実験に成功 ドコモ、ACSLと共同の実証実験で
楽天と自律制御システム研究所、NTTドコモは、2016年11月22日、国家戦略特区である千葉市にて、LTEを活用したドローンによる配送システムの実証実験を行い、この実験に成功したことを発表した。
今回の実験では、千葉市内の稲毛海浜公園および周辺海上において、ドローンを使用した荷物配送を実施。将来的なドローンを活用した長距離配送を見据えたもので、スマートフォンからの注文がドローンを用いた配送システムへ正常に反映されること、そしてLTEネットワークによる遠隔制御が安定的に行えることを確認した。
楽天は、自社開発の配送用ドローン「天空」による最新のドローン配送ソリューションを構築。ACSLは、天空のベースとなった、完全自律制御による長距離飛行を可能としたプラットフォーム機体「PF1」を新規に開発している。ドコモは、携帯電話(LTE)のネットワークを利用する「セルラードローン」等を活用して様々な検証を行う「ドコモ・ドローンプロジェクト」を進めており、安定した通信が可能となる飛行経路の策定や、携帯電話の上空利用による地上の携帯電話ネットワークへの影響の監視等を行った。
今後も3社は、千葉市ドローン宅配等分科会の取り組みを通じ、都市部におけるドローン配送システムの実現を目指す。
参照:Eczine
現状のドローン業界特有の事情として、まだ世間的な浸透が進んでいるわけでは無く、撮影や機体の購入などもB to Bの割合が多いドローン業界においては単価の高さにより一般の方にはまだ敷居が高いと感じられている分野でもあります。
そのドローン分野に大手企業や官公庁が絡んでくると、よりビジネスとしての実現性が高くなると感じられることによって株価の動意づくキッカケとなりやすいニュースとなってくるのです。
出てくるニュースの内容が、どれくらいの企業への売上貢献になるのか、というところまで見通せるとそのニュースの貢献度も把握できることになり、よりビジネスチャンスに繋がりやすくなってくるでしょう。
法改正関連
現在黎明期から徐々に知名度が広がってきたドローン業界。
しかし日本国内の主に都市部ではほとんどドローンを飛ばすことが出来ない、というのが国内のドローン事情です。そんな中2022年を目途に、ドローンに関わる法規制が徐々に改正され、よりドローンが活躍しやすい環境整備がされる流れになっていきます。
下記のようなニュースが流れてくると、より実利に繋がりやすくドローン業界の社会貢献にも繋がっていくという風に捉えられて株価貢献に繋がっていく可能性が高くなってきます。
参照:読売新聞
このようなニュースは、事前に政府から発表されている場合もあれば突発的に出てくる場合もあります。ただ国会の期間などやドローンに関する委員会審議などの期間を知ることが出来れば、事前にニュースを察知することができるかもしれません。調べることの手間は発生しますが、そういう地道な努力もビジネスの種となってきます。
株式ニュース
また最近のトレンドとしては、下記のような株式専門のサイトや日経新聞での業界を特集で取り上げられることによって、関連銘柄全体が上昇するようなこともあります。
参照:株探ニュース
このようなニュースは日々株式ニュースに目を通しておいたり、"ドローン"というキーワードのニュースがアップされると通知してくれるような設定にしていると見ることが出来るでしょう。またそのニュースが出た翌営業日に、株式市場でドローン関連銘柄が全体的にどのような反応を示しているのかということを見ておくとここからのニュースによるトレンド形成が行われているのかという判断指標とすることが出来るでしょう。
またその時に、そのニュース内容によって関連銘柄全体がどういう動きをしているのか、ということを頭の片隅に置いておくと、次同じようなニュースが出た時にどういう銘柄の動きをするのか、といった予測には役立たせることが出来ます。このような知識の積み重ねは株式投資の強みにもなってくるので、是非おすすめする勉強のひとつでもあります。
まとめ
今現在では飛行に関する制約が多いドローン業界ではありますが、その制約が取れればその分だけドローン業界全体の可能性が広がっていくという取り方も出来ます。
どの業界もですが、その可能性を感じることが出来たならばしっかりその業界に投資していくことがあなたの資産形成にも役立ってきますので、その業界のひとつとしてドローン業界も注目しておいて良いのではと思っております。
ただ、株の投資判断はご自身でしていただくようお願いいたします。その中で今回の内容もあなたのビジネスに関するひとつのツールとして利用していただければ幸いです。
それでは本日もありがとうございました。